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サロン経営を左右する!良い立地・悪い立地の条件【2025年最新】

サロン経営において、多くの要素が成功のカギとなりますが、中でも「立地」は特に重要なファクターです。良い立地に店舗を構えることは、初めてのお客様を迎え入れる入口ともなります。しかし、2024年の美容サロン市場規模は前年比5.3%増の2兆6,496億円と拡大する一方で、デジタル化の進展により、立地の考え方そのものが大きく変化しています。

この記事では、従来の立地条件に加え、2025年の最新トレンドを踏まえた立地選びと集客戦略を徹底的に解説します。

 

なぜ立地は重要か?

サロンの立地は、そのサロンの”顔”とも言える要素です。立地が良ければ、多くの人々が通りかかり、その中から自然と興味を持ったお客様が来店する可能性が高まります。逆に、立地が不適切であれば、どれだけ良いサービスや施術を提供しても、足を運んでくれるお客様が少なくなります。

しかし、デジタル時代の今、この「常識」が変わりつつあります。

SNSを活用することで、立地に左右されず、より多くの人に美容室の魅力をアピールできる時代になりました。実際、隠れ家サロンや住宅地の小規模サロンでも、SNSやオンライン予約システムを効果的に活用することで、高い集客力を実現しているケースが増えています。

 

【2025年最新】サロン業界のトレンド

立地選びを考える前に、現在のサロン業界のトレンドを押さえておきましょう。

市場の変化と新しい顧客層

男性の美容サロン利用も拡大しており、特にネイルサロンは前年差プラス80億円、エステサロンは前年差プラス297億円と大きく成長しています。また、40〜50代の団塊ジュニア世代の利用金額も増加傾向にあり、ターゲット層の多様化が進んでいます。

デジタル化とAI活用の加速

オンライン予約システムの導入により24時間対応可能な予約受付が実現し、自動リマインド機能で予約忘れを防止できるようになりました。これにより、営業時間外でも集客機会を逃さない仕組みが整いつつあります。

二極化する市場

2025年美容業界のキーワードは「二極化」と「進化」で、高付加価値化と低価格化の二極化が進むと予測されています。物価高の影響もあり、お客様は価格と価値をこれまで以上にシビアに見極めるようになっています。

 

良い立地の条件

従来から重要な3つの条件

1. 通行量の多さ 主要な道路や駅からのアクセスが良い場所は、自然と多くの人々が通るため、集客効果が期待できます。特に、通勤・通学路や商業施設の近くは、日常的に多くの人の目に触れる機会があります。

2. ターゲット層の存在 サロンのターゲットとなる年齢層や性別、ライフスタイルの人々が多く住む、または訪れる地域を選ぶことが大切です。例えば、20〜30代の女性向けサロンなら駅前やオフィス街、40〜50代向けなら住宅地や落ち着いた商業エリアが適しています。

3. 競合店舗とのバランス 類似のサロンが近くに多数存在する場合、独自性を出すのが難しくなります。ただし、完全に競合がいない場所も、その地域にサロン需要がない可能性があるため注意が必要です。

4. SNS映えする外観・内装 Instagramなどで顧客が写真をシェアしたくなるような、視覚的に魅力的な空間づくりが重要です。これは「口コミの拡散力」という新しい形の立地優位性を生み出します。

5. オンライン上の「発見されやすさ」 Googleマップでの表示順位、検索エンジンでのヒットしやすさ、SNSでのハッシュタグ検索での露出など、「デジタル上の立地」も同様に重要になっています。

6. 駐車場の有無 郊外型サロンの場合、駐車場の有無は死活問題です。特に、40〜50代の利用金額が増加している現在、車での来店ニーズに対応できることは大きなアドバンテージとなります。

7. 多様な営業形態への対応 店舗型サロン、シェアサロン、訪問サロン、完全予約制サロンなど、営業形態は多様化しています。固定店舗にこだわらず、自身のコンセプトに合った形態を選ぶことも「立地戦略」の一部となっています。

 

悪い立地の条件

1. 人通りの少なさ 裏通りや住宅地の中心部など、人々の通り道から外れている場所は、新規のお客様を呼び込むのが難しくなります。

2. アクセスの悪さ 駅から遠い、バス停がない、駐車場がないなど、交通の便が悪い場所は、お客様が足を運ぶハードルが高くなります。

3. 競合店舗の過度な密集 同じようなサービスを提供するサロンが集中している場所は、価格競争に陥りやすく、差別化が難しくなります。

4. デジタル対応の遅れ どれだけ物理的に良い立地でも、オンライン予約に対応していない、SNSでの情報発信がない、Googleマップに登録していないなど、デジタル対応が遅れていると、現代の顧客には「見つけてもらえない」状態になります。

5. 口コミ・レビューへの無関心 ネガティブな口コミを放置したり、顧客の声に耳を傾けない姿勢は、オンライン上での評判を下げ、新規顧客の獲得を困難にします。

6. ブランディングの欠如 SNS時代において、サロンの個性や独自性が伝わらないことは、物理的な立地以上に「見つけてもらえない」原因となります。

 

サロンのコンセプトに合わせた立地選び

立地選びにおいては、単に「良い立地」と「悪い立地」を一概に区別するのではなく、サロンのコンセプトやターゲット客層に応じて最適な場所を選ぶ必要があります。

ターゲット別の立地戦略

若い女性(20〜30代)をターゲットにした美容・ダイエットサロン

  • 最適立地:都心部、駅近く、ショッピングエリア
  • 集客戦略:Instagram、TikTok活用、トレンド重視の施術メニュー
  • ポイント:SNS映えする内装、オンライン予約必須

40〜50代をターゲットにしたリラクゼーション・エステサロン

  • 最適立地:住宅地、静かな商業エリア、駐車場完備
  • 集客戦略:LINE公式アカウント、口コミ重視、丁寧なアフターフォロー
  • ポイント:落ち着いた雰囲気、プライバシー重視

男性向け美容サロン 男性の美容サロン利用が拡大しているため、この市場は今後も成長が見込まれます。

  • 最適立地:オフィス街、駅近く、アクセスの良い場所
  • 集客戦略:ビジネスマン向けの時短メニュー、清潔感重視の内装
  • ポイント:短時間で高品質な施術、朝夕の営業時間延長

高級・プライベートサロン

  • 最適立地:高級住宅地、隠れ家的な場所(あえて)
  • 集客戦略:紹介制、会員制、高付加価値サービス
  • ポイント:完全個室、極上の接客、ブランディング重視

 

立地のデメリットをSNS・デジタルで克服する方法

「立地が悪い」からといって諦める必要はありません。SNSを活用することで立地に左右されず、より多くの人に美容室の魅力をアピールできる時代です。

Instagram活用戦略

効果的な投稿内容

  • ビフォーアフター写真(施術効果の可視化)
  • サロンの雰囲気を伝える写真・動画
  • スタッフの日常や研修の様子
  • お客様の声・体験談(許可を得て)

ハッシュタグ戦略 地域名、施術内容、ターゲット層に合わせたハッシュタグを組み合わせましょう。例:#渋谷ネイルサロン #大人女性向け #隠れ家サロン

予約導線の確保 InstagramやLINEでは、SNS上で予約を完結させることもできるため、プロフィールにホームページへのリンクを掲載し、投稿からスムーズに予約できる仕組みを作りましょう。

LINE公式アカウント活用

  • リピーター向けキャンペーン配信
  • 予約のリマインド通知
  • 誕生日特典の自動配信
  • 個別メッセージでの丁寧なフォロー

ただし、頻繁にメッセージを送信すると受け取る側の負担となりブロックされる可能性が高まるため、バランスが重要です。

TikTok・YouTubeでの動画活用

施術過程や技術の紹介、ビフォーアフター動画は、サロンの技術力を効果的にアピールできます。短い動画でも十分効果があります。

Googleマイビジネス(MEO対策)

Googleマップでの表示順位を上げることで、「近くのサロンを探している」潜在顧客にリーチできます。口コミへの返信、最新情報の投稿、写真の定期更新が効果的です。

 

事前の調査は欠かせない

開店を検討している地域の特性や人口構成、競合店舗の情報などを十分に調査し、自店のサービスとのマッチングを行うことが大切です。

実施すべき調査項目

1. 地域分析

  • 人口統計データ(年齢層、性別、所得層)
  • 昼間人口と夜間人口の違い
  • 地域の発展計画や再開発情報

2. 競合分析

  • 競合サロンの数と分布
  • 競合の価格帯、サービス内容
  • 競合のSNS活用状況、口コミ評価

3. 交通・アクセス調査

  • 最寄り駅からの距離と所要時間
  • バス路線、駐車場の有無
  • 平日・休日の人通り

4. デジタル調査

  • 地域名×サロン種類での検索ボリューム
  • 競合のオンラインプレゼンス
  • SNSでのエリア関連ハッシュタグの使用状況

5. 現地調査 実際に現地を訪れ、朝・昼・夕方・夜と時間帯を変えて観察しましょう。データだけでは見えない「雰囲気」や「人の流れ」を体感することが重要です。

 

開業資金と立地のバランス

シェアサロン(レンタルサロン)は複数の施術者がスペースをシェアし、コストを抑えやすいという選択肢もあります。初期投資を抑えたい場合は、以下の戦略も検討しましょう。

段階的な立地戦略

ステージ1:自宅サロン・シェアサロンでスタート

  • 初期投資を最小限に抑える
  • SNSで顧客基盤を構築
  • 口コミ・リピーター獲得に注力

ステージ2:小規模店舗への移行

  • 顧客基盤ができてから店舗を持つ
  • 住宅地や2階・3階物件で家賃を抑える
  • オンライン集客を継続強化

ステージ3:好立地への展開

  • 安定収益が見込めてから一等地へ
  • 複数店舗展開の検討
  • ブランド力を活かした展開

 

成功するサロンの共通点

最新のトレンドを踏まえた成功サロンの共通点をまとめます。

1. 明確なコンセプトと差別化

自社サロンの強みを明確にし、顧客体験を追求することが重要です。「誰に、何を、どのように提供するか」を明確にしましょう。

2. デジタルとリアルの融合

物理的な立地の良さとデジタルマーケティングの両方を活用することで、最大の効果を発揮します。

3. リピーター重視の経営

新規客の獲得と既存顧客のリピート率向上は、サロン経営にとって最も重要な課題です。一度来店したお客様を大切にし、長期的な関係を築きましょう。

4. データ分析と改善

売上管理ツールを活用し、定期的に利益率をチェックし、メニューの見直しや価格設定の最適化を行うことが、継続的な成長の鍵となります。

5. スタッフ教育と定着

スタッフが長く安心して働ける職場環境を整えることは、サロン経営においてとても重要です。技術力だけでなく、接客力、SNS発信力も含めた総合的な教育が必要です。

 

株式会社フリーの開業サポートでは、2025年最新トレンドを踏まえた事前相談・エリア調査・デジタルマーケティング戦略の立案も承っています。物理的な立地選びからオンライン集客まで、トータルでサポートいたします。お気軽にお問い合わせください。

 

まとめ

サロンの成功には、多くの要因が絡み合っていますが、その中でも「立地」は依然として重要な要素です。しかし、2025年の現在、立地の概念は大きく変化しています。

物理的な立地の良さだけでなく、デジタル上での存在感SNSでの発信力オンライン予約システムの整備など、「見えない立地」が同じくらい、あるいはそれ以上に重要になっています。

2024年下半期は停滞気味だった美容業界ですが、2025年は二極化が進み、戦略的に取り組むサロンとそうでないサロンの差が明確になると予測されています。

適切な立地選びを行い、それをデジタルマーケティングで最大化することで、サロン経営の成功確率を大幅にアップさせることができます。立地選びには十分な時間と労力をかけ、事前の調査や分析を怠らないよう心掛けましょう。そして、物理的な立地だけでなく、「デジタル上の立地」にも同じくらいの投資と努力を注ぐことが、2025年以降のサロン経営成功の鍵となります。

今すぐ始められるアクションステップ:

  1. 自店のターゲット層を明確に定義する
  2. Instagram・LINE公式アカウントを開設する
  3. Googleマイビジネスに登録する
  4. オンライン予約システムを導入する
  5. 口コミ・レビューへの返信を習慣化する
  6. 定期的な現地・デジタル両面での競合調査を実施する

立地の良し悪しは変えられなくても、デジタル戦略次第で「隠れ家サロンなのに隠れていない」状態を作ることは可能です。物理とデジタルの両面から最適な戦略を立て、2025年のサロン経営を成功させましょう。

 

サロン経営の更なる成功のために

現代のサロン経営では特にGoogleマップを活用したMEO(マップエンジン最適化)対策は、地域密着型サロンにとって非常に重要な戦略となっています。

株式会社フ.リーの「BMA MEO program」は、サロンの店舗ビジネスにおけるGoogleマップ集客を強化し、効率的な集客と接客業務への集中を実現するための全面サポートサービスです。毎日の最新情報更新やInstagramとの自動連携により、集客業務の自動化を実現します。

実際の導入店舗様では、わずか1ヶ月でGoogleビジネスプロフィールのアクションが前月比327パーセント増加、検索数が前月比540パーセント増加という大幅な成果を上げています。挨拶まわりで築いた地域の信頼関係と、デジタルマーケティングの効果を組み合わせることで、より強固な集客基盤を構築することができます。

 

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