新規のお客様を集客する重要性と注意点
新規のお客様を増やすことは、どのサロンにとっても大切な課題です。新しい顧客層を取り込むことで、売上アップやブランド認知の向上が期待できます。しかし、注意しなければならないのは、集客にかかるコストと利益のバランスです。
例えば、5000円の商品を販売するために、広告費として1万円をかけてしまった場合、利益どころか赤字になってしまいます。もちろん、継続的にリピートしてくれるお客様を増やす施策であれば話は別ですが、単発的な販売の場合には特に注意が必要です。
サロン経営においては、リピート来店を前提とした継続販売の仕組みを考慮することが重要です。今回は、弊社クライアント様の中でも特に成功している“優良認定エステ”様の事例をもとに、具体的な方法をご紹介します。
LTV(ライフタイムバリュー)を活用した適正な集客コストの算出
サロン経営においては、LTV(ライフタイムバリュー)という指標を活用することが鍵となります。LTVとは、1人のお客様が生涯を通じてそのサロンにもたらす利益の総額を指します。この値を元に、適正な集客コストを算出することが可能です。
一般的に、LTVの約20%~30%が集客にかけられる最低金額の目安とされています。具体例を挙げてみましょう。
LTVの計算例
- サロンでの新規のお客様が平均して3回来店してくれるとします。
- 1回あたりのメニュー料金が5000円の場合、LTVは以下のように計算されます。
LTV = 5000円 × 3回 = 15,000円
この場合、1人のお客様を獲得するためにかけても良い広告費は以下の通りです。
集客コスト = 15,000円 × 20%~30% = 3000円~4500円
これが、LTVを基にした集客コストの適正化の考え方です。
集客の成功と失敗を見極める
以上の考えを基に、集客施策の成否を判断する方法を具体的に見ていきます。
集客の具体例
リスティング広告を利用した場合を考えてみましょう。
- 広告費用: 60,000円
- 集客コスト目安: 3000円
この条件では、以下のように必要な新規顧客数を計算します。
必要な集客人数 = 60,000円 ÷ 3000円 = 20人
つまり、20人以上の新規顧客を獲得できれば、この広告は成功といえます。逆に、20人未満であれば赤字となる可能性が高いため、改善が必要です。
広告費の考え方
広告費には、WEB広告やSNS広告、チラシや紹介特典など様々な形態があります。いずれも経理上では広告宣伝費に分類されます。例えば、以下のような施策が考えられます。
- GoogleやYahooのリスティング広告
- InstagramやFacebookのSNS広告
- 店頭で配布するチラシ
- 紹介キャンペーンによる特典
これらを組み合わせることで、効率的な集客が可能になります。特に、ターゲット層に合わせた施策を実施することが成功のポイントです。
成功事例
弊社がサポートしているエステサロン様の多くでは、1ベッド10万円/月を広告費に充てることを目標にしています。
理想的な売上目標
エステサロンでは、1ベッドあたり月に100万円の売上を目指すのが理想とされています。このうち10%を広告費として充てることで、安定した集客を実現しています。
例えば、3ベッドを備えたサロンであれば、
広告費 = 10万円 × 3ベッド = 30万円
これを広告に投入することで、新規顧客の獲得とリピート率向上を両立させています。
高いリピート率が成功の鍵
成功しているサロン様では、リピート率が80%を超えるケースも少なくありません。このような高いリピート率を実現することで、広告費を抑えながらも安定した売上を確保しています。つまり、予約のほとんどがリピーターによるもので、新規集客の負担が軽減されています。
ホームページ運用の重要性
現代の集客施策において、ホームページは欠かせない存在です。ホームページを効果的に運用することで、新規顧客の獲得だけでなくリピート率の向上にもつながります。
もし、ホームページ運用や集客業務を外部に任せたい場合は、株式会社フリーのBMA-ブログマーケティングオートメーションの導入をご検討ください。手間を最小限に抑えつつ、最大限の効果を得られるサポートが可能です。
まとめ
新規顧客の集客はサロン経営において非常に重要ですが、コストと利益のバランスを見極めることが必要不可欠です。LTVを基に適正な集客コストを算出し、効果的な広告施策を実施することで、安定した経営が可能になります。
また、リピート率の向上を目指した施策にも注力することで、さらなる成功が期待できます。